過信


言葉の礼儀や違和感を察知できるか、そもそも経験が浅いために備わっていない自分だが、そこでインターネットを頼りにしてしまうというのも危険だという事を思い知った。

「了解しました。毎度ながら、ご配慮下さりありがとうございます」

こう、送った。社会人からすればブチ切れたいくらいの醜い文だろう、実際注意された。ネットには常識と呼ばれるものがそのまま落とし込まれているとの事ではないのは理解していたつもりだったが、浅い認識であった事実が結果的に露呈した。


「了解しました」は目下の者は使わないとの事。友人間でもよく使うので使い慣れてしまっていたのが問題だった。「毎度ながら」は口頭では使われるケースもあるが文面では汚過ぎるらしい。これは丁寧だと勝手に思い込んでいた。「ご配慮下さり」については日本語が正しいか誤っているか以前の話だと言われた。この言葉がネットで得た知識であった。


無論、インターネットが悪いと言いたいわけではない。委ねられる責任とその判断が自分にしか存在しないのは当然で、メディアでもネットリテラシーやモラルについて取り上げられるようになったものの、解決の具体例が明確に提示できるかと言われれば難しい。(まとめサイト等の三次情報媒体を除く)
まあ、あくまで個人としての傾向で顕著なものが"知恵袋"等の質問サイト。これは複数の回答からひとつ「説得力のあるもの」として選別されている所為か、信憑性の高いものとして脳内で変換される節がいくつかある。


先程少しだけ出したネットリテラシーも一般社会での正しい礼儀も、ネットのルールはネットで学び、社会のルールは社会で学ぶのが最適なのかなと今回の件で学んだ。
結局どこからどこへ行っても痛い目に遭うのが近道なのは間違いないが、自身の認識という曖昧なものは取っ払って、一方からの意見ではなく現実もネットも同じだという事を理解しなければならない。


ということで修正すると、
「承知しました。いつもご配慮いただきありがとうございます。」
になりましたとさ。

勿論上下関係があると言えばあるのだが「承知しました」「畏まりました」と改まりが過ぎるのも不快感を与えかねない関係なので(めんどくせえな)その間に位置する言葉が欲しいのが正直なところではある。